鶴舞公園歴史散歩 Ⅰ
2011年 06月 20日
最初に「公園事務所」に行き、歴史散歩の地図を貰いに立ち寄ったのですが、事務員の方の対応がいたって不親切、第一、歴史散歩の説明板があることも知らない様子で話にならず、適当なパンフを戴いて、自分で探しながら散歩する事にしました。
先ず公園の全体の地図です。中央左端しが正門でJR中央本線鶴舞駅があります。その正門から右に広い道を歩くと円形の噴水塔があります。さらに右に歩けば円形の奏楽堂にいたります。
噴水塔の真上に朱色で現されているのが公会堂です。噴水塔の直ぐ下右に普選記念堂、下左の黄色の建物が鶴々亭、百華庵、そしてそのさらに左下に朱色の鶴舞中央図書館があります。
今回はこの範囲内で歴史散歩をすることにします。
1番は扁額です。 明冶42年の開園当時に内閣総理大臣で陸軍大将であった桂太郎の筆による扁額です。当時の青銅板は戦時中供出され、一時コンクリート製の代用品に変えられましたが、昭和41年に復元されました。扁額の実物は公園正門ゲートを兼ねたJR中央本線のガード西側に掛けられています。
2番は「伊吹おろしの碑」です。そしてその説明板です。番号が付され説明されていますが、この説明板を探して見つけるのが大変です。場所は鶴舞中央図書館の近くにありました。
3番は「旧動物園」です。大正7年4月に私営浪越動物園より寄贈を受けて以来、昭和12年に東山(現動物園)へ移すまでこの地に市立動物園がありましたが、現在は通用門2基を残すのみです。鶴舞中央図書館の近くの、狭い敷地で、うっかりすれば見落としてしまうような場所です。
4番は「鶴々亭」です。説明板によれば “昭和3年の秋、鶴舞公園一帯で「御大典奉祝名古屋博覧会」が開催された。これは昭和天皇即位の大典を祝すとともに産業の振興、文化の発展を願って行われたものだ。鶴々亭はこのとき名古屋材木商工同業組合が参考館として出品した茶席で、木曾檜材の最高級品が使用された木造瓦葺平屋建てである。現在は和室を有料公園施設として一般の利用に供している。”と書かれていました。
5番は普選記念壇です。普通選挙法(大正14年施行)を記念した野外劇壇で、中日新聞社の前身、名古屋新聞社が改題20周年(大正15年)を記念して昭和3年に建造したものです。壁面には普通選挙の基本精神である「5箇条の御誓文」とその英訳が掲げられています。この青銅版は戦争で失われましたが昭和42年に復元されました。昭和61年には市指定文化財に指定されています。その前の縁台では大勢の方が囲碁、将棋を楽しんでおられました。
6番はこの公園の中核となる噴水塔です。説明板によれば、“明冶43年、鶴舞公園を会場として、第10回関西府県連合会共進会が開かれた。会場の正面広場を飾ったのがこの噴水塔であり、以来鶴舞公園ののシンボルとなっている。設計は鈴木禎次工学士で、ローマ様式の大理石に石組みという和洋折衷式である。昭和61年に市指定文化財に指定された。”とあります。地下鉄3号線はこの下を走っています。背後に見える建物は名古屋市公会堂です。
以上で一先ず筆を擱くことにしますが、どうも気がかりなのは公会堂です。何度も建物の周りを探しましたが説明板が見当たりません。戦前からの旧い建築で歴史的価値の高い建物です。次回までに調べてみたいと思っております。