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好きな街をよく歩く・・・。そこで感動したものを写真にしています。


by knoty
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ほのかにひとつ

 先日(5月14日)岐阜県の納古山(JR高山線上麻生駅下車、標高633m)に友人達と登る予定でしたが、膝の調子が悪く、残念ながら大事をとって参加を諦めることにしました。この日は好天、我が家の小さな庭の木々も緑が色鮮やかで美しく、目に眩しいほどでした。

 そんな日の昼ごろに友人から電話があり “今、山頂、視界360度眺望よし、連山美しく、空気美味にして快適なり”とのことでした。

 無念さと、焦燥と、羨望が混じった複雑な気分で電話を聞きましたが、所詮、自分自身の体調管理が出来ていなかったことに依るもので、誰を恨む事も出来ません。

 落ち込んだ気分を紛らわすためにパソコンをいじっていたら、昔作った写真集の原稿が出てきました。北原白秋の処女詩集「邪宗門」(1909年 明冶43年刊行)の中の “ほのかにひとつ” と題した詩を滋賀県長浜市の黒壁スクェアーで写した写真に付したものです。

 今見れば詩と写真のアンマッチ、そして気障で鼻持ちならないものです。

      芥子ひらく、ほのかにひとつ、 また、ひとつ、

      やはらかき麦生(むぎふ)のなかに、軟風(なよかぜ)のゆらゆるそのに。

      薄き日の暮るとしもなく、 月しろの顫(ふる)ふゆめじを、

      縺れ入るピアノの吐息  ゆふぐれになぞも泣かるる。

      さあれ、またほのに生(あ)れゆく  色あかきやみのほめき。

      やはらかき麦生(むぎふ)の靄に、軟風(なよかぜ)のゆらゆる胸に。

      芥子ひらく、 ほのかにひとつ、 また、ひとつ・・・・・

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by yk120715 | 2010-05-23 19:59